FP塾マガジン バックナンバー

≪第66回≫:
ひき逃げ事故と自動車保険

今月も開封してくださり、誠にありがとうございます。
シャフトの鈴木です。

今回は、身近で実際に起きた「ひき逃げ事故と自動車保険」についてお伝えします。

幸いにも被害者の方に命の別状はありませんでしたが、全身に複数の骨折があり、長期入院を余儀なくされました。元の生活に戻るまでには、半年から1年ほどかかる見込みです。加害者は後日逮捕されましたが、免停中の事故であり、飲酒や無免許運転の発覚を恐れて逃走した可能性が考えられます。


実際、ひき逃げ事故の加害者は、保険未加入や支払い能力がないケースも多く、補償交渉が極めて困難になることが少なくありません。無免許運転であっても保険に加入していれば補償される可能性はありますが、そもそも無保険という例も珍しくありません。

このような場合、被害者は自賠責保険へ被害者請求をおこなうことになります。

しかし今回のように後遺障害が認定されなければ、休業補償などを含めても総額120万円が上限となり、十分な補償とは言えません。

そこで重要になるのが、人身傷害保険の「車外補償」です。多くの契約では「車内のみ補償」が基本ですが、ご家族の中に徒歩や自転車、公共交通機関で通勤・通学している方がいる場合は、「車外補償」を付帯しておくことで、ひき逃げなどの事故でも自身の保険から補償を受けることができます。

複数台お持ちの場合でも、1台に付けておけばご家族をカバーできます。

さらに近年は、駅構内や電車内での突発的な事件も発生しています。実は、この車外補償が付いていれば、こうしたケースまで補償対象とする保険会社もあります。私の知る限りでは、駅構内を「交通乗用具」とみなして補償対象とするのは AIG損保くらいです。そのため、我が家では徒歩と電車で通勤する娘のために同社で契約しています。なお、JR東日本系の一部のクレジットカードには利用することで、同様の補償があることは確認しています。


また、記名被保険者(契約の車を主に使用する人)が法人契約の場合、この特約は付帯できません。社長一族の車がすべて法人契約になっている場合は、1台だけ記名被保険者を個人にする、あるいは個人所有の車を確保しておくと安心です。特に大学生のお子さまが友人の車を借りて事故を起こした場合など、記名被保険者が個人でなければ補償されない可能性があります

ぜひ一度、ご自身の自動車保険の「人身傷害特約」の内容をご確認ください。

※本メルマガ内容は、2026年2月20日配信時点の情報です。