FP塾マガジン バックナンバー

≪第71回≫:
噴火による被害を補償する保険をご存知ですか?

今月も開封いただき、ありがとうございます。

まもなく私の趣味の一つである「国会中継を見る」が、しばらくお休みになります。もう少しだけ会期が延長しないかな…などと密かに期待している鈴木が、今月もお届けします。


そんな終盤国会で話題になっているのが「副首都法案」です。

首都・東京が大規模災害などで機能不全に陥った場合、どこがその役割を代替するのかというものですが、想定されている災害には首都直下地震だけでなく、富士山の噴火も含まれています。

実際に東京都でも「Tokyo富士山降灰特設サイト」を公開し、降灰による影響や備えについて情報発信を行っています。

詳細はこちらをご確認ください

そこで今回は、これまであまり取上げることのなかった「噴火」について、FPとして知っておきたい保険のポイントをご紹介します。

まず知っておきたいのは、噴火による建物の被害は、地震保険に加入していなければ補償されないということです。

例えば、火山灰(熱灰)が原因で火災が発生したとしても、その火災の原因が噴火である以上、一般的な火災保険では保険金は支払われません。また、噴火後の降灰に雨が加わって発生する土石流などによる被害についても、原則として地震保険の対象となります。

ただし、地震保険で支払われる保険金は、火災保険金額の50%が上限です。

一般的な火災保険には「地震火災費用保険金」として保険金額の5%を支払う特約が付帯されていますが、建物の場合は半焼以上でなければ支払われないことが多く、十分な補償とは言えません。


一方、最近では、地震保険に加入していることを条件に、この地震火災費用保険金を保険金額の100%まで補償できる商品を取扱う保険会社も登場しています。ただし、この補償は地震による倒壊ではなく、地震発生後の火災で建物が焼失した場合などが対象です。


では、地震による建物の倒壊に対して保険金額全額を備える方法はあるのでしょうか。

その一つが「地震上乗せ特約」(名称は保険会社によって異なります)です。ソニー損保をはじめ、大手損害保険会社では1年更新型の特約として付帯できるケースがあります。

6月26日には山梨県・富士五湖を震源とする地震が発生しました。気象庁は「富士山の噴火に影響を与えるものではない」と発表していますが、「備えあれば憂いなし」です。

ちなみに、日本には111もの活火山があります。お住まいの地域の火山について気になる方は、気象庁のホームページで確認してみてください。

詳細はこちらをご確認ください

最後に、自動車保険についても触れておきます。

自動車保険には「地震・噴火・津波特約」がありますが、車両保険を付帯していることが加入条件です。また、噴石でフロントガラスが割れた程度では補償されず、全損となった場合のみ保険金が支払われます。支払限度額も50万円です。


地震や噴火などの大規模災害では、保険だけで十分な補償を受けられるとは限りません。だからこそ、いざという時に備えて、ある程度の手元資金を確保しておくことも大切な備えと言えるでしょう。

※本メルマガ内容は、2026年7月17日配信時点の情報です。